マリア・ジョアン グッズ

マリア・ジョアン シューマン:子供の情景、森の情景

このアルバムは、典型的なジャケ買いとなりました。実は、Pires の同一内容でジャケットが異なる "Schumann: Kinderszenen / Waldszenen CD, Import" も在って、このジャケットが殊の外いいのです。子供が赤いボールを追いかける姿を、鳥瞰というか「風」になって見おろしている構図の絵で、どうにも気になって、調べてみると、Felix Edouard Vallotton というスイスの画家が描いた「ボール」という作品と知れました。もちろんお値段的には国内盤の「子供の情景、森の情景」がお得なので、こちらを求めましたが、雰囲気は Felix Edouard Vallotton 「ボール」なのです。Pires の演奏も、この絵が音になった様な感じで、タッチはいつもの通り優しく、柔らかく、風の音が囁いている様に聴こえます。「子供の情景」は Schumann 曰く「子供心を描いた、大人のための作品」の通り、子供を美しく仕立て、「森の情景」は詩編からのイマージュ、「色とりどりの小品」はそれこそ音になった随筆、まさに浪漫です。「ボール」のイメージと Pires のタッチが一致して、このアルバムはお気に入りです。それにしても、「ボール」をジャケットにするセンスには脱帽です。 シューマン:子供の情景、森の情景 関連情報

マリア・ジョアン バッハ:ピアノ協奏曲集

バッハのピアノ協奏曲。古くはグールド版。最近の演奏では、グリモー版なども瑞々しく愛聴してるが…。ピュアーなモーツアルト演奏でデビューしたピリス。宗教音楽で誠実な演奏を奏でるコルボ。若き二人の、端正で優美なバッハ・ピアノ版協奏曲。音楽の美しさは、二人の人柄からくる。歴史的名盤!!! バッハ:ピアノ協奏曲集 関連情報

マリア・ジョアン 後期ショパン作品集

甘くなく、深遠な演奏。オトナです。買う前は、晩年のショパンと円熟したピリス、2人の心境がオーバーラップするような企画物?と思っていました。で、ロマンチック色が濃そうなので躊躇していたのですが、レビューを見て購入して正解でした。ソナタ第3番、夜想曲第17番の出だしから最高。感傷的ではありますが、抑制が効いていて落ち着いて聴くことができます。演奏はゆったりとしていて、統一感があります。ヘッドホンで聴くとピリスの呼吸が聞こえる。心が落ち着く作品です。 後期ショパン作品集 関連情報

マリア・ジョアン マリア・ジョアン・ピレシュ ~ピアニストの肖像[DVD]

先日の来日公演でのBeethovenは素晴らしかった。高度の集中力で弾かれた最後のソナタは入神の名演だったと思う。日本ではMozartのピアノ・ソナタ全集(DENON)で早々に注目されたものの、ドイツ・グラモフォンからの再登場まで、フロントシーンから若干遠ざかっていた。本作品は1990年頃に撮影され、1991年にミュンヘンから発売されたらしい。一応ドキュメンタリーということになっているが、大半は演奏のビデオクリップであり、彼女および母親の証言はコマーシャルのように短く挿入されるばかりだ。この情報量ではあまりに物足りない。しかしそれは覚悟の上だった。私がこの作品に期待したのはただ一点、裏面の紹介文にもある「手首の故障」が正確には何だったのか、に尽きる(演奏休止は1978-1982年であった由)。それはChopinのNocturneの演奏でもっとも顕著に現れているが、私の「診断」はここでは控えよう。作品中に「手首の故障」という字幕は出てこず、休止の原因はドイツ語圏でのストレスによって生じた全身の皮膚「潰瘍」であったとのこと。しかしそれは大した問題ではなかった、と彼女は証言する。子どもが小さかったから、病気はちょうどいい口実になったのだと。もちろん事実ではないだろう。「証言」が得られなかったのは残念である。最後に演奏について。彼女がドイツ語圏・英語圏に馴染めず自分はラテンの人なのだと語るとき、それは主観的には事実なのだろう。しかし彼女の演奏の、気紛れとは無縁の、熟慮を経た清潔なロマンティシズムは、ラテンの感性と相容れないように思える。ドイツでの修行が彼女の気質と絶妙にブレンドしたのかもしれない。ともあれここでの演奏も磨き抜かれた音と解釈とで、いずれも大変上質である。「芸術」は技術を超えたところにあり、彼女はそこに到達し得た音楽家だ。これは、それを「見る」ため(だけ)の作品である。 マリア・ジョアン・ピレシュ ~ピアニストの肖像[DVD] 関連情報

マリア・ジョアン クレーヴの奥方 [DVD]

この映画は17世紀にラファイエット夫人という人によって書かれた心理恋愛小説の映画化で、舞台は現代に移しています。良家の子女が、望まれて貞淑な若妻となったのですが、その後別の人を好きになってしまい、だからと言ってプラトニックなのですが、それを知った夫は悩んで健康を害して・・・!恋人はこの妻を思うのですが、彼女は自分が夫を苦しめたことに落胆し、困っている人の役に立つべく、修道院の手伝いをしにアフリカに・・・恋しているのに目線だけで、プラトニック、という状況や、恋の絶望の苦しさために体力が衰えて死にいたる・・・という話は、私は、すごくわかるので、気持ちがわかってドキドキしました!結婚してからの恋が、本当の恋だ、というのがフランス人ですが、人物たちのその誠実さから、まさに命がけの恋、の状況になっております。それを、オリヴェイラ監督が、重厚かつ丁寧に描き、カトリーヌ・ドヌーブとマストロヤンニの愛娘キアラが、その良家の子女ぶりを漂わせて、屋敷、衣装、人々の物腰など、ほんとうに格調高くうつくしく描かれております。恋人はボールド・ヘッドのロック歌手ですが、その力強い、ラディカルな歌声が、17世紀風の古風な恋愛を決して古めかしいものに感じさせない命を削る恋のリアリティを見る人に感じさせてくれていると思います。 クレーヴの奥方 [DVD] 関連情報




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