アレクサンドル・ヴェデルニコフ グッズ

アレクサンドル・ヴェデルニコフ ショスタコーヴィチ:ピアノ協奏曲第1番、他

ショスタコーヴィッチの名曲であるピアノ五重奏曲を、アルゲリッチがどう料理するかに興味のあった一枚であるが、何気なく聴き始めたピアノ協奏曲第1番から、彼女のピアノの硬質な美しさにまったく圧倒させられる。ここでは超絶技巧と感覚的な美が、互いを高め合いながら見事に両立しているのだ。ナカリャコフのトランペットがまたすばらしい(終楽章の最終部のピアノとの掛け合いを聴いてほしい)。五重奏曲の方も、名人たちの競演の型の室内楽の演奏として、最高レヴェルのものだという言い方ではいけないであろうか。それにしても、どの曲もなんという良い曲ぞろいであろう。ショスタコーヴィッチの魅力満載である。お薦め! ショスタコーヴィチ:ピアノ協奏曲第1番、他 関連情報

アレクサンドル・ヴェデルニコフ プレトニョフ&ヴェデルニコフの芸術 [DVD]

このDVDの良いところ。2つ。曲と奏者。この曲がすばらしい名曲であること。音楽通の人からは、「何を今更」と言われてしまいそうだが、私は今回この曲をはじめて聴きそれまでピアノ協奏曲はラフマニノフの3番が一番すごいと思っていたが、それに匹敵するオーケストラとピアノのスリリングな関係を目の当たりにした。しかもこの斬新な曲が19世紀にできているのがリストの尋常ではないところだ。もちろんリストだからピアニスとのテクニックも超人でなくてはならない。その奏者は、これまた尋常でないテクニックの持ち主のプレトニョフなのだが、このDVDの良いところは、凝ったカメラワークや編集は一切なく、ひたすらプレトニョフの手元を映し出しているところ。こんな難しい曲を顔色を変えずいとも簡単に弾いているように見える。指で軽く触れているだけで音が鳴っているように見える。(やたらとピアノを痛めつけるようにたたく人がいるけれど、超絶技巧のところでさえ、そういうのはまるでない)しかも指揮者としても超一流の彼だからオケとの間の取り合いが絶妙だ。決して自分の技巧に走らない曲を敬愛を持って奏でていると感じる。テクニックに自身がある人だとピアノが走りすぎるきらいがあるがオケとのスリリングで素敵な関係がそこにあった。この人は音楽のセンスはもちろんだが、耳がずば抜けてよいのだろうと感心する。リストファンならず、ピアノ愛好家にはぜひお勧めの作品。こんな超人的なプレトニョフだが、少々大きめの服になぜかYシャツの第2ボタンが外れているところが映像でちらちら見れてしまうのがこの人も人間なんだなあとちょっと母性本能をくすぐられる。画像の乱れが何箇所かあったのが気なったのと、おまけ?の数曲が普通なのが少々残念。 プレトニョフ&ヴェデルニコフの芸術 [DVD] 関連情報

アレクサンドル・ヴェデルニコフ チャイコフスキー : ピアノ協奏曲 第2番 他 (Tchaikovsky : Piano Concerto No.2 / Boris Berezovsky) [輸入盤]

ボリス・ベレゾフスキーによる、チャイコフスキーのピアノ協奏曲第2番と、その他小曲がいくつか入っているCDです。チャイコフスキーのピアノ協奏曲と聞くと、絶対真っ先に頭に出てくるのは第一番で、第二番はほとんど知られていません。曲が長すぎる、とか、いろいろな理由があり、世間に好かれてないらしいのですが、ベレゾフスキーはいつものサラッとした感じでこの技巧に満ち満ち溢れた曲を完璧に弾ききっています。この曲は、演奏されることがほとんどなく、演奏されるとしても省略された形で演奏されることがほとんどだそうです。ですが、ベレゾフスキーは当時のオリジナル版で演奏してくれています。ベレゾフスキーは、ドライブ中に車のラジオからこの曲が流れてきて、瞬時に眠気が吹っ飛び、すぐに練習をはじめてこの録音にこぎつけたそうです。そして、私も、眠気が吹っ飛ぶくらいすごく良い曲だと感じました。本当に、なぜ2番より1番のほうが有名で人気があるのだろう!と思います。すごく不思議です。まず一楽章の雄大な素晴らしい生き生きと生気に満ち溢れている主題。とにかく素晴らしいです。聴いた瞬間、のめりこんでしまいました。次から次へと、出てくるメロディーの美しさ、素晴らしさにただただ感動するのみでした。その美しさ、雄大さをベレゾフスキーは、これでもかこれでもかという風に引き出してくれて、もう何とも言えません。素晴らしすぎます。ベレゾフスキーは、テンポが速いので、時々オケがついていかなくなってしまうのを聞いたことがありますが、このCDのオケは、そのベレゾフスキーの熱気に負けずに一緒に曲を奏でています。17分ほどの第一楽章が、5分くらいに感じられてしまうくらい、素晴らしいです。ほんとにすばらしいです。そして第二楽章。曲のほとんどがピアノと、チェロ1台とヴァイオリンのコンマスとの、三重奏のような形で進みます。そのメロディーの美しいこと。私はこれ以上哀愁の漂った、そして美しいメロディーを聴いたことがありません。個人的には、何かとの別れや、そういうたぐいの悲しい感じで始まり、チェロとヴァイオリンの二重奏で、込みあがってくる思い、そしてしずんで、またこみあげてくる…悲しみに満ちたようにはじまり、そして、ピアノが入ってきて、何かこう、やさしさとか、もう言葉に言い表せられないものを感じます。また、曲の途中では、振り乱して、何か訴えかけてくるように感じます。もう何もかもが私の心の中にどんどん入ってくる感じで、涙なしには聴くことができない曲です。第三楽章は、はじけています。これ以上楽しいことはないと言わんばかりに次から次へと音符が飛び交う、踊りたくなってしまうような曲。ベレゾフスキーは、決して技巧を見せつけることばかりでなく、そして技巧的な部分にとらわれることなく、3楽章を弾ききっています。先ほどの第2楽章をすっかり忘れてしまった感じで、思わず笑ってしまいます。途中で出てくる、民謡のようで民謡ではないようなメロディーなど、ロシア人にしか感じることのできない、なにか自然と音楽に現れてくるようなものを感じます。とにかく、素晴らしかったです。もう、本当に素晴らしい。これしか言えません。 チャイコフスキー : ピアノ協奏曲 第2番 他 (Tchaikovsky : Piano Concerto No.2 / Boris Berezovsky) [輸入盤] 関連情報




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